オフィス家具業界の老舗メーカーとは?

オフィス家具を手掛けるメーカーには、老舗といわれているメーカーが数多く存在します。創業から100年を超えるような企業も決して珍しくはなく、それぞれに長く深い歴史があります。創業時は、文房具店や商店であったり、金属部品やスチール製品の製造業であったりと、スタート時はそれぞれオフィス家具メインではなかった企業が多いですが、古くは明治以前から続いているという企業も決して珍しくはありません。

非常に古い歴史を持つ老舗メーカーで言えば、オフィス家具の他、事務用品の取り扱いでも有名な、LIONブランドのライオン事務機ではないでしょうか?ライオン事務機の元となる筆墨商であった商売は、なんと1792年に創業しているというのですから驚きです。また、大手メーカーのコクヨやイトーキ、内田洋行などは、明治の創業です。それぞれ、文房具などの取り扱いからはじまり、後にキャビネットやデスクの製造・販売を開始しました。これらのメーカーも創業が古いという事もありますが、最初からオフィスに直結した商売を行っていたわけではありませんでした。

また、SEIKO FAMILY&TOYO STEELとして総合的にオフィス家具を提供している生興株式会社なども明治43年の創業と、とても長い歴史を持っています。これら明治創業の企業は、創業からゆうに100年を超えます。なお、スチール製品で有名なオカムラは昭和20創業、同じくナイキは昭和27年創業となっています。また文具や事務用品で有名なPLUSは昭和23年創業と、各社終戦前後の創業と100年には満たないものの、これまた歴史があります。もちろん、オフィス家具を取り扱っている企業はこれにとどまらずまだまだあります。

オフィス家具という業種自体の歴史はまだ浅く、各社がオフィス関連の家具や製品を販売し始めたのも戦後からというメーカーがほとんどです。古い歴史を持つからと言っても、決して古さに誇示することもなく、時代に合わせさまざまな工夫や販売戦略に取り組んでいます。老舗メーカーの多くは、現代でも売り上げを伸ばし、多くの人に愛され続けているのには、やはりこのような企業努力があるのでしょうね。

老舗オフィス家具メーカーが提案する未来のオフィス空間

2010年、老舗のオフィス家具のメーカーが、未来のオフィス・理想のオフィス空間に関してのコンペティションを行いました。参加企業は、株式会社イトーキ、株式会社インターオフィス、株式会社内田洋行、コクヨオフィスシステム株式会社、株式会社岡村製作所、プラススペースデザイン株式会社の6社です。では、各企業はどのようなコンセプトを打ち出してきたのでしょうか。

○イトーキ
「オフィスLANの常識を変える、一枚のITネットワーク~LANシート」無線LAN対応のPCなどの機器を上に置くだけでネット接続可能な、無線LANの電波を封じ込めたLANシートを提案しました。電波は半径1mしか届かないので、外部からの不正アクセス防止にもなるため、無線LANの働きやすさと、有線LANの安全性を両立させました。

○インターオフィス
「iPhoneがもたらすニューワークプレイス」ゆったりとしたオフィス空間で、iPhoneやクラウドサービスなどの活用し、変化していくビジネスコミュニケーションに対応しながら働いていける環境を提案しました。

○内田洋行
「NO Rule もうルールはいらない」建築や内装工事をせずともオフィス空間を自在に設計でき、オフィス環境の急激な変化にも対応する、スマートインフィルという独自の提案を打ち出しました。他、用途に合わせてつなげたり、仕切ったりと自由にカスタマイズできる、レムナというオフィステーブル、LED照明による省エネ化、国産木材を利用した空間作りなどの環境を重視した提案も行っています。○コクヨオフィスシステム「適業適“場”」時代の変化に対応すること、コミュニケーションを活性化させることをメーンに考え、バッテリーシェアードデスク、ONチェア、ボードスクリーンなどを活用し、仕事に合わせて各人が“場”を選択できるオフィス環境を提案しています。

○株式会社岡村製作所
「Smart Work」Slim(各種無駄の見直しによってオフィスコストの削減・最適化を図る)、Stretch(コミュニケーションの活性化などにより、アウトプットの増大、質の向上、モチベーションアップ)、Wellness(心身を健康に保つ環境設定)という3つの要素の具現化に向けた目標を設定し、活力ある経営を実現するために求められる働き方の提案をしています。

○プラススペースデザイン
「私の“間(MA)”3つのMY MY SPACE MY TIME MY SENSE」各人の好みでデスク環境を自由につくれることなどによって、能力を最大限に行使できるような環境つくりの提案をしました。より厳しい情報管理が求められている現在、当時1位となったイトーキのLANシートのようなものが必要不可欠となっていくことでしょう。また、リラックスできるソファセットとローテーブルのスペースを作り、そこをミーティングや、商談、コミュニケーションの場などに活用することで、より良い会議ができたり、情報共有しやすくなり、社内が活性化されているという意見が多くあります。

徹底した情報管理やコミュニケーションを図る場など、各社が打ち出した提案に含まれているものが、未来というには早いかもしれませんが、このコンペティションから6年ほど経った現在、より強く求められているのです。このように、今までもこれからも、このような老舗のメーカーが新たなニーズに向けてさまざまな提案を打ち出していくことでしょう。

老舗が与える安心感

老舗という言葉を聞くとそれだけでなにかしらの信頼感が生まれるものです。どんな商品もサービスも常に競争相手は多くいるもので、残念ながら新しい会社が設立されてはすぐに消え。が繰り返されています。それはホテルや旅館、レストランなども同じではないでしょうか。

しかしその中で昔からずっと残っているということは、それだけ良い物を提供している結果と言えます。日本の中にも幾つかの老舗メーカーがありますが、その中でもよく知られているのが「コクヨ」です。文房具などで毎日の生活の中でよく知られているメーカーですが、会社設立は1920年ともうすぐ100年を迎えます。

長い年月の中時代の移り変わりやワークスタイルの変化を観察してきていることで様々なオフィス家具を開発してきています。また東京鋼織工業株式会社も創業1953年と歴史があるメーカーです。

ブランド名はドラゴンとして知られていますが、このメーカーの得意とする分野がオフィスにおいて、座った状態で周囲と遮断できるローパーテーションです。大体の場合にデスク購入のさいについてくるものなのですが、デスクを購入後にやはり集中するために周りから遮断されたいと思う場合、別注を頼むのはなかなか難しいのですが、東京鋼織工業は1台から引き受けてくれ、なおかつ細かいサイズ指定にも対応してくれるので、既成品のものよりも使用しやすいのではないでしょうか。

また、海外の大手メーカーともコラボをすることで技術を提携共有しているからこそ、様々な新しいアイデアが生まれていっているのです。もちろんオフィス家具を扱う新しい会社もどんどん良い製品を出していますし、最近では海外からもメーカー・ブランドが参入してきています。

しかし、老舗メーカーだからこそ日本人の使い良さを徹底的に研究しているということもあるので、会社の家具の購入の際には様々なメーカーを使いやすさや値段、機能性などを比較しながら会社のニーズに合ったものを購入していきましょう。

オフィスの主役はあくまでも人間です!

いろいろと調べていくと、オフィス家具の老舗がやっぱり良いものを出していることに気づくかもしれません。それでも、いいものであることは確かですが、値段もいいので、一式を揃えることには二の足を踏んでしまうことも考えられます。快適なオフィスを造るために、予算の関係もあると思いますが上手に購入したいものです。

事務所のレイアウトや家具について考えるとき、どうしても物に目がいってしまいがちです。しかし、あくまでもオフィスの主役は人間です。そこで一生懸命に働く人たちが、知的な生産活動をより良い仕方で行っていくことが目的です。オフィスに必要な備品を安く購入できればそれで目的が達成されるわけではありません。

そこで働く人たちが快適であって初めて、「良い買い物をした」と言えます。そうなると、値は張ってもオフィス家具の老舗メーカーの安定した商品を購入することにも大きな利点があります。高級であることは確かですが、ネットなどを通して賢く購入することができる時代です。積極的に情報収集を行って、良いものを妥当な金額で手に入れてください。

コストダウンや経費削減が騒がれている昨今ですが、それによってオフィスで働く人の効率が落ちてしまっては意味がありませんし、かえってマイナスになってしまいます。お金をかけるべきところにはしっかりとお金をかけるようにしましょう。もちろん、あまり必要ではないものと、なくてはならないものを見極めることも大切です。

何が必要なのかを把握して、よりシンプルにすることで無駄遣いを避けることができます。上手に機能するオフィスで、社員たちが最高のパフォーマンスを発揮することができるのです。初めて事務所を構える場合は、総合的に計画を立てることが難しいかもしれません。

それでも、できるだけ主体的になって、調べることはしっかりと調べて、賢い選択を繰り返しながらふさわしいオフィスづくりを目指してください。後になって、「本当に良い選択をした」と思えるようでありたいものです。そのために、目の前にある決定の1つ1つを慎重に、また賢く行ってください。

選ぶのならやっぱり老舗が一番!

どこの世界にも新興のメーカーというのは存在して、その斬新なアイデアや方針、
そして作り出す製品と、これまで通り、伝統的なメーカーの伝統的な製品との間で「どちらにしようか?」
と頭を抱えることは多いはず。

オフィス家具の製品でもそのようなことは頻繁に起きますから、
伝統と革新と、バランスを考えながら家具のチョイシングをする必要があります。

とはいえ、よほどの決定的な理由でもない限りは、老舗を選ぶのが無難であることに違いはありません。
オフィス家具の老舗と言えば、主なメーカーは以下になります。

●ハーマンミラー

オフィス家具、特にオフィスチェアの代表的なメーカーであり、特に自社製品である「アーロンチェア」は
世界中のオフィスで使われています。人間工学に基づいたその優れた製造技術はもちろんのこと、
著名デザイナーとのコラボや環境問題に対するこだわりなど、まさに老舗と言える風格のあるメーカーです。
ハーマンミラーでは、オフィスで働く人にとってのベストなチェアというものを常に模索し続けています。
製造に人間工学的な視点を導入するのもその一環であり、その向上意欲は今も健在です。

●岡村製作所
日本の伝統的な老舗であり、製造のノウハウという面でしっかりしたものを持っているメーカーです。
製造過程が企業理念としてしっかりと固まっていますから、信頼できる製品をコンスタントに
作り続けている頼もしいメーカーです。

●KOKUYO(コクヨ)
文房具で有名な家具メーカーの老舗。文房具はもちろん、オフィス家具の製造の歴史も長く、
コスパの良い製品を作り続けています。デザイン的には平凡に見えるものも多いかもしれませんが、
安定価格で質の高い製品が購入できる、新しくオフィスを構える人にとってはありがたいメーカーです。

●内田洋行
1910年創業の老舗メーカー。世にまだ「オフィス」という概念がない頃から存在している業者であり、
その歴史の長さは日本の家具メーカーの中でも屈指です。長い歴史を持ちながら、
新しい技術も積極的に取り入れ、洗練された最新作を常に製造し続けています。
単なる老舗というだけではなく、新しい製品で常に新しい評価を勝ち得るという姿勢を、現在まで保ち続けています。

「プライバシー空間を意識したオフィス家具」

アメリカのオフィス家具の老舗でもある、「スチールケース」ですが。
2015年に新製品を発表いたしました。それは、究極のプライバシー空間を演出することができるオフィス家具だったのです。

いったいどんなものなのか、そしてどんな意図や目的があるのか、詳しく紹介していきたいと思います。新製品の発表時には、
「スチールケースアジア・パシフィックインクデザインディレクター」のマイケル・ヘッド氏は、このような説明をいたしました。
「職場での心身の健康(ウィルビーイング)が企業の収益性や労働意欲に大きな影響を与える事、そして先進的な企業は、
その重要性に注目し、ウィルビーイングの向上に注目している。」ということです。

近年は、顧客満足度(CS)だけではなく、従業員満足度(ES)の向上にも積極的に力を入れている企業が多くなってきております。
それに一役買うのが、オフィス家具だと言うのです。そこで重要視したのが、プライバシーです。

一日の大半を過ごすことになる場所であるため、会社といえどもずっとオープンスペースで仕事をするのも苦労します。
多くの人の目がありますし、気を抜くこともできません。仕事場にプライバシーな空間がないことで、ストレスを抱えてしまっている人が増えているのです。

そこで、最近ではオフィス家具の流行として、こもり空間やプライバシー空間を作り出すことができる製品が人気となっております。
同僚と話しながら仕事をするのもよいですが、時には一人で集中した方が仕事の効率が上がることもあります。

新製品では、その点を意識して、フード付きのメディアスケープラウンジというものになっております。
周りのフードが周囲をシャットダウンし、より集中して仕事に取り組める空間を演出してくれるのです。
スチールケースの日本法人である、「日本スチールケース」でも販売を開始しております。

スターバックスのように、おしゃれで仕事に集中できる、プライバシーな空間を、職場で味わうことができるのです。
まだまだ多くの会社が導入するのは先のことになりそうですが、今後もこういった視点で生まれてくるオフィス家具に注目してきたいですね。